野田さんがたまたまあの現場にいて、たまたまあの人の弱みを握っていたから無事事なきを得たのだ。
野田さんが居て助かっ……ん? 野田さんもあの光景を見ていたんだよね?
抱き合う二人を発見→ついでに男も発見→独占スクープを奪われてたまるか!→撃退→これで独占スプーク確定。
嫌な法則が頭の中で作られる。
「野田さん……まさか野田さんもあの写真を……」
「私の話し聞いてなかったでしょ?」
はぁっと溜息をつきながら、野田さんは額に手を当てる。
やれやれといった感じで頭を軽く左右に振ると、口元に微笑を浮かべながら私の肩を叩いた。
「可愛い妹分が困っているのに、スルーするほど私は落ちぶれていないわよ」
「野田さん……」
「だからさ」