「ふんっだ。折角タク兄にプレゼントを用意したのに、もう知らないっ」
「プレゼント?」
疑問符が頭上に浮かぶ。
朝飛がプレゼントなんて珍しい。イギリスのお土産を買ってこないような(というか忘れてくる)奴なのに。
まあ、どうせ対した物じゃないんだろうな。
きっと100円菓子とかそんなもん。駄菓子系統だろう。
「そっ、必殺技を考えたんだよ」
……必殺技?
まさかの回答に、頭の中でカメハメ波の映像が流れた。
果たしてこの弟は何を考えているのか。兄の俺でも想像できない。
「え、必殺技ってなに? 巻き足ジャンプの竜巻旋風脚とかそんなノリ?」
「うん、そんな感じ」