本当に大好きだった。
けど、
憎かった。
大好きだったけど、憎かった。
女子の中心にいた君は、すぐに男子の中心の成瀬(ナルセ)と仲良くなった。
君にあなたを取られた気分だった。
あなたに君を取られた気分だった。
大好きな人を2人も失った気分だった。
私の大好きな人を取った2人が大嫌いで憎くかった。
私はいつも君と一緒にいた。
だけど、いつも独りだった。
私の大好きであって、大嫌いなあなたと君は、日に日に仲の良さが増していった。
そしてーーーーーー
2人は両思いだ、なんて噂が流れた。
そんな噂が流れているのに、おとなしく見てるなんて、そんな大人じゃなかった。
でも、あなたに告白する勇気もなかった。
最初はちょっとした悪戯のつもりだった。
別に、傷つけようだなんて思ってなかった。
言い訳に聞こえるかもしれないけど。
でもね?
本当に、
本当に、大好きで、大好きで、しょうがなかったんだよ。
それだけは、嘘じゃないんだ。
だから、やっちゃったんだ。
君とあなたをよく思っていない人たちと一緒に。