あの後、あたしは鞄を取りに、一人で教室へ戻った。

誰もいない教室は少し不気味だった。

ガタッ

自分の足があたっただけなのに反応してしまう。

怖いけど、普通を装う。

階段を走っておりていると足音が聞こえた。

コツコツ

あたしの胸は大きく鳴る。

………

あれ?足音がしなくなった。

『…夢?…こんな時間まで何してたの?』

『あぁ。亜子。鞄取りに帰ってただけだよ。』

『そっか。気をつけてね!』

『ん。』


亜子には普通にしていたが、
内心ほっとしていた。



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ガチャッ

『ただいま。』