ピーンポーン

『夢です。優さんいますか?』
『いるよ。待っててね!』


優のお母さんは…キレイだ。

歳はうちのお母さんとほぼ変わらないけど…キレイだ。


『いらっしゃいませ~』

優があたしを招く。


ワンワン


あ、ポンタだ。

ダックスの男の子。

かわいぃんだなぁ、これが。


『よぉし、よし』

あたしはポンタの頭を撫でた。
優は、はやく、はやくとせかした。


台所に着いた途端、いい香りが漂った。


これは…抹茶?

スッキリとしているのに、鼻に残る独特の匂い。


『…いい匂い。』


『あ、気づいた?おばあちゃんが今茶道しててさ。私、この匂い苦手っ。』


『…そう?いい匂いじゃん?』

『そうかもね。あ、おかーさーん。材料全部ある?』


『あるよ~早く作ってお母さんにもちょうだいっ♪』

『イヤっ!』

『いや、いいですよ。ちょっ、優!』

『…なーんてねっ♪もちろん!“毒味係”で。』


毒味?ドクミ?どくみ?


って優、家ではSかっ!


『優、ひどい!お母さん、優の好きな生チョコ買ったけど一人で食べる!』


『ぜ、前言撤回!おいしいのあげるから!チョコくれる?』

『ほんとぉ~?』

『もちろんでござんす!』


ござんすって優、食べ物に弱すぎだし…。


お母さん…グッジョブ。







では、レッツ クッキング♪