キーンコーンカーンコーン

授業が終わり、あたしは高瀬を呼び出した。


トントン


『ちょっといい?』

『うん。』

ん?何でだろう。

高瀬の顔が赤いような…。

ま!気のせいだよね。

でも、気になる。

タタタタタッ


『高瀬、顔赤いけど大丈夫?
保健室いこうか?』

『い、いいよ。ところで、何?話しって?』


高瀬はあたしから目を逸らし、前を向いた。


でも、やっぱり心配。

『ちょっと待って!』

グイッ

あたしは高瀬の手を引っ張った。

『本当に大丈夫?あたしは心配してるんだからさっ。』

そっと額に手をあてる。

ビクッ

いきなり触れられた高瀬は、
動揺を隠せない様子だった。


『よしっ熱はないね。風邪、気をつけてよ~。』

『……う…ん。』


『『………………。』』

『『あのさ!』』

『小林さんからいいよ。』

『分かった。今日、教えてくれてありがとね。助かった!』

『…………。』

え?何で黙るのかなぁ。


『小林さん…もしかして………
それだけ?』