『コラッ起きなさい!!!』
ガバッ
まるで、冷蔵庫の中に放り込まれたような感覚。
『さ、さむーい!!!』
あたしは必死でお母さんから毛布を奪おうとする。
全く奪えなーい!!
おそるべし。母のチカラ。
すると、お母さんは外を指差しこう言った。
『雪ふってるから、早く学校いきなさい??』
雪?ユキ?行き?
あたしは窓を開ける。
ガチャッ
待ってましたと、言わんばかりに冷風が押し寄せ
あたしの部屋の中に無数の雪結晶が舞い込んだ。
『ゆ、雪だぁ!!!』
『わかったから、早くいきなさい!!!』
お母さんに軽く返事をし、
すぐに窓に駆け寄る。
あたしの目に見えるのは紛れも無く雪。
この無数の雪結晶が子供の心を踊らせるのだ。
雪ってスゴイ。
窓の外を見ながら急いで制服に着替える。
制服は少し冷たくて、寝起きでほてった体には丁度よかった。