あたしは一人教室から出た。

向かった先は4階廊下。

ここはほとんど誰も来ないから安心な場所。

廊下の隅で体育座り。

そして昨日の夜に聞いた音楽の歌詞を思い出す。

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見上げた空に終わりなどない。

いつだって青く染まって、

僕達を優しく包む。

"ありがとう"

空を見ながら大声で叫ぶ。

虚しく響く僕の声。

伝えたくても伝わらない。

伝えきれないくらいの

"ありがとう"

を今届けたいよ。


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あたしはこの曲の歌詞が今の気持ちに似てると思った。

"ありがとう"の部分を"好き"に変えて小声で歌う。

あたし以外誰もいない廊下に響く、愛の歌。

歌詞を変えただけなのに、こんなにも暖かくなるのは

なぜだろうか?


あたしは愛の歌をもっと変えて、自分で歌詞を考えた。


それを歌いながら朝の休み時間を過ごした。


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見つけてほしい。

暗闇の中一人立つあたしを。

どうしたらいい?

このまま立ってるつもりはない。

出来るならあなたの声で歩き出したい。

一歩、また一歩。

あたしの目から雫が落ちる。

一粒、また一粒。

暗闇の中聞こえたあなたの声。


"好きだよ"



あたしは歩きだす。


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