『……高瀬はホント優しいね。あたしも見習わなきゃ。』

高瀬はあたしを見て、少し微笑んだ。

そしてあたしの家につき、

『今日はありがとう。後、ごめんね。困らせちゃって…』

『いや、僕のために泣いてくれて嬉しかった。また話そ?』

『うん、じゃあまた』

『またね』

あたしは軽く手をふる。

それに気づいた高瀬も手をふる。

そんな些細なことにも反応しているあたしの心臓。


ガチャン

家のドアが閉まる。

この音があたしと高瀬の間を引き裂いたというように聞こえる。


―お風呂―

今日1日を振り返ってみると色々あったなぁ。

高瀬にあんな過去があったなんて。

あたし、高瀬のコト全然分かってなかった。

今日初めて、高瀬からあたしに触れてくれた。

それが1番嬉しかった。