「何でふったんだよ~」


「だってアイツ
別に俺のこと好きなわけじゃなくて
イケメンで金持ちだからって
言い切ってたんだよ」


「別にいいじゃん」


「ヒロシ…
あいつスッピンになると
腫れぼったい一重で
目はふたまわり小さくなるぞ
あと乳も偽物だ」


「別にいいじゃん!ずっとメイクしてれば!」


「乳は?」


「デブの青木の乳をもめばいい!」


「男じゃん」


「別にいいじゃん!」


俺、こいつ大好き。


「てゆーかお前って女から見ても
イケメンなんだな
男と女のイケメンや可愛いは
違うって言うけれど
ブツブツ」


ひとりの世界に入ってしまった。


ヒロシが車に引かれないように

きちんと導いてやる。