私とイサは、同じ痛みを
心に刻み、手を取り合って
生きていく。

今、この時・・・

私は、動揺を隠せないでいる

貴方に、もう二度と会わない

貴方に、もう二度と触れる事
はできない。

大好きな貴方の声を聞く事は

・・・もうない。

遠い存在になってしまった貴方
と逢えるのは夢の中だけ。

それなのに、今、私の瞳に貴方
は映り、私に触れる。

「美桜・・・」

私の名を呼ぶ・・・

「美桜、結婚しよう」

イサの言葉に驚いた私は
返答の言葉が出てこない。
 
彼らしい、ストレートで飾らない
プロポーズの言葉は、私の胸に
響いた。
  
込み上げてくる涙で、彼の顔が
見えなくなる。