「これは、思ったよりも時間が
 かかりそうだね」

セリナさんの出産後から、二人
は会う事は無かったが、電話や
メールで近況などを伝えあって
いたらしい。
 
アキラはまだ、イサオさんを
許してはいない。
 
だけど、困った時は助け合う
のが兄弟。

「アキラ、来てくれたの
 ありがとう」

私は、思いがけないアキラの出現
に動揺して会釈だけをし、彼も
同じように頭を下げた。

「いっその事、模様替えしたら
 俺に任せてよ」
  
アキラの瞳がキラキラと輝く。

「今日は、それは勘弁・・・
 ホームセンターとか行ってる
 時間ない
   
 それに気に入ってるんだ
 この空間」

二人は助け合って、ベッドを
移動させる。
 
「アニキ、この辺がいいよ」