どうやらピンクは自分で脱出したようですね。
「ピンクさん!無事だったんですね!」
「無事って…ちょっと散歩してただけよ?」
……………
えっ?
ピンクはミキサーとウォシュレットに捕まったんじゃないんでしょうか?
「散歩って…ミキサー…じゃなかった…ロミオにナンパしてて捕まったんじゃないんですか?」
「あぁ~あのロミオ!あいつよくみたらゴリラだったから、なんか意気消沈しちゃってぇ~気分転換に散歩してた。なんかあった?」
まさかのミキサーとウォシュレットの嘘だったとは。
思いもしませんでした。
しかし、レッドはどうしたのでしょう?
「あーすっきりしたぁ~」
草むらから、レッドが出てきました。
なんだがすっきりした顔しています。
「レッドさん!どこ行ってたんですか!?」
村人が、レッドに駆け寄ります。
レッドは、なんのこっちゃ、という感じの顔をしています。
「あ…そういえばレッド、トイレ行くっていってた…」
ブルーが言いました。
なんとまぁ、人騒がせな人だ。
どうやら、ピンクレッド誘拐事件は、ミキサーとウォシュレットの狂言だったようです。
「も~なんやそれぇ!!心配して損したぁ~!!」
イエローは、本当に心配していたのでしょうか。
ずっと爆笑してただけのような気がします。
すると、
「ごめんなさぁぁぁぁぁい!!って夢か…びっくりした。」
ようやく、コロリンが起きました。
どんな夢見てたのでしょうか。
たぶん、ブルーにボコられる夢でしょうね。
コロリンがレッドとピンクに気付きました。
「あっ!!二人とも無事だったんですねぇぇ!!」
コロリンがピンクに飛びつきました。
なぜ、そんなことするんでしょうね。
学習能力ないのでしょうか。
「きゃぁぁぁ!!痴漢!!」
ピンクがコロリンに張り手をかましました。
当たり前ですね。
まぁ、とりあえずみんなが揃ったので、先を急ぐことにしました。
旅を続けて早10日……
ついにこの時がきました。
そうです。
悪の大魔王が住む城までやってきました。
「ついに…来ましたね…」
村人は緊張した面持ちで、悪の大魔王の城を見上げます。
「村人…」
さすがのイエローも緊張の面持ちです。
まぁ、ラスボスですしね。
「顔おもろいで!!」
そんなことはありませんでした。
いつものイエローです。
気をとり直して………
「ついに…来ましたね…」
村人は緊張した面持ちで、悪の大魔王の城を見上げます。
「そうですね…緊張して、吐きそうです…」
コロリンも緊張してるみたいですね。
「お前、ロボットだから吐かれへんやろ。」
確かに。
「とりあえず行くぞ!!」
レッドが先導して城へ向かいます。
なんかレッドらしくありません。
多分、もうすぐ帰えれるのでテンションが上がってるようです。
目の前まで来ると城の大きさがよく分かります。
すると、レッドが大きく息を吸い込み始めました。
何をする気でしょう。
「たのもぉ~~~~!!!」
「えっ!?レッドさん!!急にどうしたんですか!?」
「いや…開くかなって…」
「開くわけない…………って開いた…」
扉が開きました。
簡単に開けていいんでしょうか。
まぁ、そうしてくれないと進みませんのでよしとしましょう。
城の中は白を基調にしたシンプルな内装です。
村人がキョロキョロと城を見渡しますが、いません。
「悪の大魔王はどこにいるんでしょうか…?」
ゴレンジャー達も探しますがいません。
どうしましょう。