発車して10分くらいして、家に着いた。

俺は彼女を車に乗せたときに乗せた荷物を降ろし、空き部屋まで運んだ。

そして、また彼女もその部屋まで運びベッドの上に降ろした。

しばらくすると、医者が部屋の中に入って来た。

医者は彼女をまじまじと見つめて、静かに聞いた。

「……花壇の上で気絶されてたんですよね?」

「……へ?そうだけど何か」

俺はすっとんきょうな声をあげた。

「花壇ってマンションの近くにあったんですよね」

「ああ」