でも、そうは行かないらしい……



北見先輩はジロリを私をにらんだ。

「なぜだ?
覚えて来いって言ったよな?」


うわー、怖っ!

どうしよう。

何か言い訳しなきゃ!


「あ、あの、今日、英語の和訳の当たる順番で、その予習をしなきゃならなくて……」


これは嘘じゃない。

実際当たったし。


私がそう答えると、北見先輩はフンと鼻を鳴らした。

「……しょーがねーな。
おちこぼれは予習しなきゃ、答えられないだろうからな。
で、和訳は完璧にできたんだろうな?」


私はウンウンうなずき、「はい!」と答えた。