「あのっ、私と北見先輩はそんな関係じゃないですし、北見先輩は学校でも塾でも、すごく優秀です!」


私が慌てて弁解すると、おばあさまは鼻で笑った。


「孝太郎が優秀?
笑わせないでちょうだい。
優秀っていうのは、この子みたいに東大に入るような子をいうんです!」


おばあさまは、お兄さんの腕をつかんで引き寄せた。


……ああ、それは、たしかに。

私だって、お兄さんは東大生で超優秀だと思うけど、北見先輩だって!


そう不満に思っていると、おばあさまはさらに続けた。


「それに、兄に勧めた女性に手をつけるような子ですからね、孝太郎は」



へ?

兄に勧めた女性に??

首をひねっていると、お兄さんが慌てて割り込んできた。