「間に合ったな」


席に着いた先輩は、期待に満ちた表情で前かがみになった。


「イルカのショーが好きなんですか?」


私が聞くと、ちらっとこちらを見た先輩は薄く微笑んで、

「まあ、見てろ」

と、また前を向いてしまった。


その時、音楽が鳴り、ショーが始まった。


出てきたのは、カラフルな衣装を着た人達。

ピンクやイエローやオレンジの派手なドレスみたいな衣装で音楽に合わせて踊っている。


あれがトレーナーさん?