――――――――
――――……


週明けの夏期講習の帰り。


塾を出たところで、突然後ろから耳元に声をかけられた。



「露出狂、肩紐、出てるぞ」


ギョッとして振り向けば、案の定、北見先輩だった。


慌ててカットソーからはみ出たブラの肩紐を隠しながら、私は北見先輩を睨んだ。


「だから、私は露出狂じゃありません!」

「だったら、ちゃんとしまっとけ。
おまえと同じクラスの男がニヤつきながら見てたぞ」

「えっ、嘘!?」


思わず辺りをキョロキョロと見回して、近くに同じクラスの人がいないことがわかると、もう一度北見先輩を睨んだ。

「嘘つき!」


しかし、北見先輩はどこ吹く風といった顔で先を歩いていく。


あー、もうっ!