あまりの言われように憤慨すると、お兄さんが謝ってくれた。
「口が悪いやつでごめんね」
「あ、いえ、とんでもないです!」
お兄さんには手を振ったけど、
ちょっと今、聞き捨てならないこと聞いたよね?
「あの、今、『君も』っておっしゃいましたよね?
あの、もしかして……
北見先輩、東大志望なんですか?」
後半は半分北見先輩の方を向いて質問すると、面倒くさそうにこっちを向いた。
「もう何か月も同じ塾通ってて、俺が何コースを受講してるかも知らなかったのか?」
「えっ、じゃあ、受験対策コースの中でも、東大コースだったんですか?」
フン、と先輩はまた横を向いてしまった。
でも、否定しないってことは、認めたってことだよね?