由香から話をすべて聞いた幸宏
｢ごめん!!志保ちゃん……俺何も知らずに…｣


｢だいじょうぶ…じゃないですけど気にしないで下さい。私も早く言えば良かったのに｣


｢さっきの事もそうだけど……志保ちゃんが"夜空"の為に自分を犠牲にしてたなんて…ごめんね｣

｢幸宏さんが謝る事ないですよ｣

｢なんか申し訳なくて…そっか前に俺に水をかけたりした<順>ってにやられてたのか……あの時の騒動も順がやったんだね｣


｢あの時は本当に申し訳ないでした!!私のせいでめちゃくちゃになって｣


｢志保ちゃんのせいじゃないでしょ……｣


｢ありがとうございます幸宏さん……あれ？さっきから私の事志保ちゃんって…｣


｢あっ……ごめんっ…馴れ馴れしいよね？志保さんのほうがいい？｣



｢だ、大丈夫ですよ志保ちゃんで……今更気が付きました｣


｢志保ちゃんって鈍感なんだね(笑)俺、たまに見舞いに来てもいいかな？｣


｢あっ…大丈夫ですよ……こんな姿の私ですけど…時々発狂しちゃうかもですけどそれでもいいなら｣


｢大丈夫だよ…仕事がない時はお見舞いに行くよ、俺もリハビリとか手伝うね……触らないようにすれば大丈夫なんだよね？｣


｢はいっ…でもその発作も早く良くならないと……｣


｢どうして？｣


｢次の職場とかで苦労しそうですし……それに、こんな状態だと好きな人に触れる事すら出来ないし……｣


｢えっっ!?志保ちゃん好きな人いるの？｣


｢あの……好きかどうかわかんないですけど…｣


｢誰？｣


｢秘密です♪｣

それが幸宏さんとヒヨコさんだなんて言えない私は、ごまかした
幸宏さんは寂しそうな顔をしていた
私はそんな幸宏さんの姿には気が付かなかった