私は順を会議室に呼んだ

「<順様>…これはどうゆう事ですか?私は今まで<順様>の言う事を聞いてきました……それなのにどうしてこんな事したんですか?」


「主人の濡れ衣を着るのもメイドの仕事だよ志保…」


「そんな!?会社を辞めたらドラッグが貰えません!!お願いです<順様>…ドラッグを下さい!!」

「志保…、もうお前は俺のメイドじゃなくなったんだ……ドラッグは渡さない!!」


私は順に泣きついた

「お願いします<順様>…ドラッグがないと…私生きていけません!!お願いですから私を捨てないで下さい!!」


「うるさい!!」

順は私を殴って言った

「お前が死のうが生きようが俺には関係ない、じゃあな志保……」








最後の日に私を見送る物は誰もいなかった
裏切り者のレッテルを張られたから当然だ……



私は誰からも見送られる事もなく土砂降りの雨の中、傘も差さずにトボトボと歩き始める

寮暮らしだから帰る場所もない私は、途中トイレによって鏡越しに映る自分の姿を見た



体も顔も、骨と皮だけになって痩せ細っていて、体中アザだらけの自分の姿を見て私はフッと笑って


「情けない体…私はただ利用されて遊ばれて……捨てられただけじゃん」

今までの事が走馬灯のように私の頭の中を駆け巡った
ずっとこらえていた涙を流す


「今まで何だったんだろ?…こんな私の姿なんて見たくないや」


私は鞄からハサミを取り出して長い髪をバッサリ切った


「これで少しはましになったかな…でも……涙がとま……らないよ」


ずっとこらえていた涙がさらに溢れだし私は携帯を取り出して、由香に電話をした