夜風が吹く、暗い道。


「大丈夫?寒くない?」

先輩の、甘くて、低い、大好きな声。


「は、はい。大丈夫です。」

ガッチガチにかたまるあたし。


そう、となりを歩いているのは
大好きな、西山先輩!


暗いし、危ないから、送っていく、って…。
断わる暇もなく、決定してたから、

…って、あたし、何してんだ…。

授業さぼって寝てて、
先輩に送ってもらって…。

幸せな日じゃないか…。