今、目の前にいるやつは、あることに集中している。


こいつの大好きなシュークリームを目の前で食ってても、見向きもしない。


どうやら俺は、こいつの眼中にないらしい。


冷や汗がたらりとたれる


しかし、集中力は途切れることなく一点を見つめている。


この状態が続くこと、約一分。


一分のことが、やつには何時間にも感じられるだろう。


しかし、やつの目付きは変わった。


--シュッ


そんな音がした。


そしてすぐに


パァーンッ--


「ふっ…命中」


そう呟くこいつは、弓道部部長だったりしてしまう。


しかしそこに


「おいカズヤ。また補習サボったな。学級委員の俺が怒られるんだから、出ろよ」


頭の良さそうな…いや、実際に頭はいいんだが。


俺の親友が、そろった。