「はや、と……」


どうしよ……。
いつから?
いつから、いたの?
私の独り言聞いてた?
いつから?
どうしよ……。
このままじゃ……。


「舞華、何で泣いてんだ?」
「私、泣いてる? なんで、だろ……?」
「親の事とか、考えてたの?」


隼人が私が持っていた写真立てを指差して言う。


「そ、それは……」


どうしよう……?
バレたら……。
どうなる……?
嫌われる……?
イヤ……!
イヤ……!


「イヤ!!!」


私は声に出して叫んでいた。


そして、とっさに口をふさぐ。


しまった……。
気持ちが高ぶって……。
どうすればいいの……?


「えっ……?!」


私がたくさんの事を考えていた時だった、隼人が私を抱きしめた。


隼人が……。


「どうかしたんだろ? ちゃんと、言えよ」


隼人は、そうつぶやいた。