『ただいま~!』
「おかえり♪ 二人とも! 遅かったわね?」
「すみません、少し寝ちゃって……」
私は頭を下げて謝った。
「いいのよ! 気にしてないから。それに、隼人が入れば大丈夫でしょう♪」
にこやかな笑みで、言った。
まぁ、確かに……。
でも……。
はっきり言って、一緒に帰りたくない。
周りの女子からの視線が怖い……。
「どうかしたの?」
「ううん。なんでも無い」
それだけ言って、自分の部屋に向かった。
私の部屋は二階にある。
隣は隼人の部屋。
私は部屋に入ると、ベットに飛び込んだ。
「お母さん……お父さん……」
涙が止まらない。
よかった……。
皆の前で、泣かなくて……。
「戻ってきて……。良い子にするから……」
ホントはわかってる。
お母さん達は、私の事が嫌いになったから消えちゃったって。
だって、最後の言葉は、
"貴女が消えてくれれば
よかったのに"
だったから……。
「わかってる……。じゃあ、私が消えれば帰ってきてくれるの……??」
「どうしたんだ?」
私が振り返ると、隼人が立っていた。