「舞華!」


その時、後ろから声がした。


「隼人……」


どうして……?
どうしてくるの……?
これ以上、近くにいるのはやめよ……?
だって、迷惑かけてばっか……。
私は、どんだけ強がったって、結局は弱虫……
だから……


「来ないで!」


これが、私の口から出た言葉だった。


「隼人何か嫌い! もぅ、近づかないで!!!」


さらに、私の口から滑り落ちる……。


「まい、か……ゴメン……!」


悲しそうな顔でそう言い、横を走り抜けて行った。


「はや……」


私は呼び止めようと、口を開いた……けど……


「ダメ、だよね……? だって、自分で言ったんだもん……。来ないでって……うぅ……ィヤ……ィヤだよ……。ゴメンね……ゴメンね、はや、と……」


私の口からポロポロ零れる言葉。
誰にも聞いてもらえないのに……言葉が零れる……。


「ゴメンね……ゴメンなさい……。私は、どうすれば……許され、ますか……?」


私は空に向かって言い放つ。


その時、真っ白な雪が降ってきた。


「……ゆ、き……」


私の目から涙が溢れ出した。