「…おぉ先生は正直な少年が好きだ。ただな、無理だ。お前らの青春ごっこに付き合ってやれるほど暇じゃないんだ」



「…たしかに青春ごっこだよ。ただな、こっちは互いにコイツらとバンド組みたいって気持ちでコイツの演奏に合わせて弾きたいって気持ちでやってんの。それでアタシたちはあんたの演奏に惚れた」


まさかの須藤さんが言った。


「だからなんだ」



「あんたがアタシたちに合わせて弾いてみたいって思うような演奏をしてやるって言ってんの」



「ばかか。それを青春ごっこって言うんだよ。部活終わったら鍵渡しに来い」



そう言って川端は出て行った。