「浴衣、むっちゃ似合ってるじゃん。」

「今日、夏祭りあるし、俺らと一緒に行く?」

「どう?」



3人の男子が、そんな風に言って来る。



もちろん、声を掛けてきたのはさっきの先輩。

一瞬困ったけど、私はこう言った。



「いや、一緒に行く人、いるんで...」


「それって、男?女?」

「女だったら、その子も一緒にさぁ。」

「どう?それなら。」


先輩達が、詰め寄ってくる。



「もう、行っちゃおうか。」



1人の先輩がそう言う。

その瞬間、手首をつかまれた。


私、どうなっちゃうの?

すごく怖くなってきた。


怖い。

誰か助けて!


そう叫ぼうとしたときだった。




「俺の彼女に何やってんだよ。」