まただ

沙希の踊りは、そこらの踊り子よりも上手くて、本当に楽しそうで


心に染み渡ってくる。



「…上手いよな。踊るの、好きなのか?」

「うん!大好きっ!」

沙希は俺の方を向くと

空を見上げた。


「体中の血がバァーって熱くなって、段々鼓動が速くなってさ!
生きてるなーって、そう感じるんだ!」


生きてる…か

そんな風に考えたことなんてなかった。