「あっ…。」

少女が踊るのを止め、不思議そうにコッチに近付いてくる。

ヤベっ、ミスったな


「っ!黎術生?」

少女は俺の制服を見ると、少し焦り始めた。

「…?そうだけど…でも今日転入してきたばっかなんだ。」


俺がそう言うと、少女は安心したように息を吐いた。

…何なんだ一体?


「そっか。けど、どうしてここに?ここは滅多に人なんて来ないのに…。」

「俺、田舎の村出身なんだ。だから森を見て懐かしいなーって思ってたらここに辿り着いてーー」