沢山の木々を抜けた先は、湖だった。

「うわっ、でっか…。」

余りのでかさに俺はつい口に漏らす。

向こう岸が見えないくらいの大きさで

純透明なその湖は、月の光を浴びて輝いていた。


すげぇ…こんな綺麗な湖初めてだ



ーージャリ

微かに聞こえた草の音に、俺は横を見た。


少し離れた所に見える、人影


何だ?酔っ払いか?



そう思って近づいた俺は

足を止めた。