突然聞こえた声に

俺達の視線は向けられる。


「その人は今日転入する新入生なんだ。」

「「環様!」」

「あ…。」


門番が環と呼んだ奴


ソイツは、紛れもなく俺をこの大学に推薦した奴だった。



「お前…!」

「黎術院の入り口は此処じゃないよ。ついておいで。」


環は後ろを向き、歩き始める。


「待てよっ!」


俺は戸惑いながらも、環の後をついて行った。