「皆が心配してくれてるのは分かってる。けど、やっぱりまだ子供でしょ?
私だって、皆みたいに外で遊びたいって思ったの。
そして三年前…14歳の時、城を抜け出した。」
確かに、ずっと城の中になんていられない
そう思うのは、当然のことなのだろう
「ここに辿り着いた時、初めての外の世界で感動した。
こんなに、世界は綺麗なんだって…。
その時ずっと踊りたかった踊りを踊って、私は“生きてる”って感じたんだ。」
沙希は俺から離れた。
視線が、交じり合う。
「だけど一人でしょ?どこか寂しくてさ…そんな時、夏に出逢った。」