「オイ」


後ろから、服を引っ張られる。


「なに?」


後ろの席は、頼。


「コワッ」

そう言って、クスッと笑う。


ドキン

と心臓が鳴ったのがわかった。


「…、で用事は?」

ホント、冷たい口調。

こんな自分が、ヤダ。


「何だっけ?」


そう言って笑う頼。



この笑顔に惹かれた女子はたくさんいるんだろうな。
あたしの知る限り、告白した人はたくさん。
ケタが違う。


そう思うと
心臓を針で刺したように、チクンと痛む。