とりあえず、消毒と絆創膏のために
保健室に寄ることにした。

保健室に行くまで少し迷った。
時間がかかったけどようやく着いた。

ちゃっちゃと済ませて帰りたい・・・

疲労がたまってうんざりしてきた。


私は扉を開けようと手を伸ばした。
そのときだった。


「せ・・・んせぇ・・・」

ギョッとして手を引っ込めた。
心臓がバクバクする。

これは・・・なんだ?
女子生徒の喘ぎ声が聞こえる。

甘い甘い声に、思わず私は後退した。


「せんせぇ・・・キス、してぇ?」

足が動かない。
なんなんだ、こんなとこで何してんだ?

ここは学校だ、バカヤロウ。

そう叫びたかったが、
やはり足は全然動かない。