“1人”
“孤独”
“天涯孤独”
あたしは孤独…??
…………。
ガンッ
気づいたら窓を殴っていた。
ミシッ
パリンッ
ひびが入ったと思えば、窓が割れ、破片が腕に刺さった。
血が止めどなく出てきた。
でも、痛みは感じない。
『うっせんだよ、黙れ。
てめぇらに、俺の何がわかるんだ。』
血だらけの手でさっき言っていた奴らの胸ぐらを掴んで言った。
自分でも驚くぐらい、低い声で。
「ひっ…、日野さん、やっ、や、止めなさい。」
先生が震えた声で言ってきた。
でも、睨んだら黙った。
『おい、なんか言ったらどうだ。
あ゛ぁ??
さっきまで言ってた言葉、俺の前で言って見ろよ。』
胸ぐらを掴んだままそう言った。
まるで化け物でも見てるような、そんな目で見られた。
声も出せないぐらい怯えた目をしていた。
まわりの奴らも、誰一人、声を出さなかった。
あぁ…
あたしは“1人”。
そうだよ。
“天涯孤独”
知ってるよ。
そんなこと。
なのにどうして…
どうしてこんな…
辛いんだ…