『……ラルス』

「ラルス?」

『そうよ。名もない私にあの人がそうつけてくれたの』

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あの頃の私はロイをすぐに信用できた。

当時私は幼かったか ら…もしかしたらこの人間はいい人かもしれないと…



それからロイに、すぐ恋に落ちた。


海の生き物達はみんなラルスの選んだ人ならば…

と嫌いな人間でも応援してくれた。


でも、人間側は違った。


誰も私達がうまくいく事を願っている人なんか誰一人として、いなかったのだ。


それでもロイは毎日私に会いに来てくれて、話をしてくれて、私は“明日”が好きになった。