「ん~?あれだよ、あれ。舞台の中央ででっかい太鼓叩いてる奴。」 紗英が人差し指をあの男の子に向ける …あの男の子だ…。 「昔からかっこよくてさ~。一個上の高1で、奨って言うんだ。」 奨…くん。って、言うんだ…。 「…その、奨…くんって人は…彼女、いるの?」