「紗英待っ…ッひゃ!」 ピタッと目の前でいきなり立ち止まった紗英にドンッと鼻をぶつけてしまった私。 「いきなり止まらないでよっ…」 ジンジン痛む鼻を押さえて紗英の方を見ると、スーッと深呼吸していた。 「…何で深呼吸してるの?」 首を傾げて問いかけると 「…入ったら分かる。」 それだけ言って控え室の扉を勢いよくバンッ!と開けた。