その後、会話がないまま学校に着いた


どうしよう…

私だったらあんな態度されたら嫌…

きっと氷河くんも嫌だったよね…


ガラッ

教室に入ると、莉夏が駆け寄ってきて

「おはよっ!!
あれ?どうしたの?二人とも、元気ないよ?」

「うん…、ちょっとね…」

氷河くんは席ではなく友達の所に行ってしまった

「それでっ!どうしたの?喧嘩?」

「う〜ん…、喧嘩っていうより…」

私は今朝の出来事を全部莉夏に話した

「あぁ〜、意識しすぎちゃったんだね〜」

うん、そうかも…

「好きなんでしょ?」

「まだわかんないよ…」

「あんた、まだそんなこと言ってるの?

好きだから意識したんでしょ?
好きだからあんな態度、とっちゃったんでしょ?」

「そうなのかな…?」

莉夏ははぁっとため息をついた後、

「いい加減認めなよ、北崎くん、可哀想だよ?」





認める…

私は氷河くんの方をチラッと見る

ドキドキする

やっぱり好き、なのかな…

確かに氷河くんを見るとドキドキする

顔が熱くなってうまく話せない

あ〜、ダメだ…

考えるだけでもドキドキしてきた…


そっか

恋ってこういうものなんだ

これが恋なんだね

見たり考えたりするだけでドキドキする

私、氷河くんに恋してたんだ…

やっと認めることが出来た

「莉夏…私、氷河くんが好き」

莉夏はふっと笑って

「やっと認めたね!!」

「うん、莉夏のおかげだよ!ありがとう!!」

そう、莉夏がいなきゃ気づけなかった

「どういたしまして!!

ほらっ、言っておいで!」

「えっ?何を?」

まさか告白!?

「バカッ!誰もいきなり告白しろなんて言ってないでしょ!?

仲直りよ、仲直り。このままは嫌でしょ?」


確かに嫌だ…


私は勇気を出して氷河くんに声をかけた





「氷河くん!ちょっといいかな?」

氷河くんは少し驚いたような顔をして言った

「なに?」

「あのね、えっと…
さっきはごめんね?」

「いいよ、気にしてねーし!」

「本当?」

「本当だよ、ただ様子がおかしかったから心配した」

心配してくれてたんだ…

うれしい…

「ごめんね、もう大丈夫だから」

「それなら良いんだけどな」

あっ、また…

氷河くんが微笑んだ

カッコイイ…

絶対モテるよね…

ライバルは多そうだ

だって今話してるだけでも女子の視線が痛いんだもん!!

でも、絶対負けたくない

頑張らなきゃ!!!





氷河Side

−次の日−

熱はもう完全に下がっていた

今日も凪桜と一緒に学校に行く約束をしている

俺が家を出ると、凪桜はまだいなかった

約束の8時を過ぎても凪桜は出てこなかった

どうしたんだろう…

もしかして、俺の風邪が移ったとか…?

心配だ…



ガチャッ

ドアが開いて凪桜が出てきた

どうやら寝坊をしたらしい凪桜は、化粧はしてないみたいだった

すっぴんもかわいい…

むしろ化粧してない方が好きかもしれない


挨拶をした後、凪桜は俺の心配をしてくれた

スゲーうれしい…

俺が大丈夫だと答えると、凪桜は安心したような、少しうれしそうな顔をした

その表情を見た俺は思わず、ふっと笑ってしまった

すると凪桜は向こうをむいてしまった…

少し心配になり、凪桜の顔を覗き込んでみると、

真っ赤だった…

まさか熱があるとか?

やっぱり風邪が移ったのか?

俺は心配になり凪桜の額に触れようとした

が…、振り払われてしまった…





今日は凪桜の様子がおかしい…

凪桜は怒ってるみたいだった

俺がどうしたら凪桜の機嫌が直るかを考えていたら、学校についた


俺は教室に行くとすぐに友達の狩谷 柊大(かりや しゅうた)の所に相談をしに行った

柊大は前の家の近所に住んでた奴で、俺の幼なじみ

俺が引っ越して家は遠くなったが、学校で会えるし前とはそんなに変わらない関係だ




「おっ!氷河、おはよ!具合どうだ?」

「もう治った」

ってそんなこと話しに来たんじゃない

「なぁ、柊大…相談したいことがある」

「何だ?お前が相談なんて珍しいな」

俺は今日の朝の出来事を話した

すると柊大に

「お前、鈍いな…」

と言われた

意味がわからないという感じの俺に、柊大は

「藍沢は怒ってるんじゃないよ」

は?どう考えても怒ってただろ…

まだわからないという感じの俺に、柊大は

「本人に直接聞けよ

ほら、こっちに来るぞ」

見ると本当に凪桜がこっちに向かって歩いてくる

凪桜は話したいことがあると言ってきた

俺は「なに?」と返す…

やばい…緊張して返事が素っ気なくなる…

凪桜はごめんと謝ってきた

別に怒ってないのに…

そう言うと、凪桜はホッとした顔になった


心配したということも言うと、次はうれしそうな顔になる

その顔がかわいい…

やばい…

誰にも渡したくねぇな…





仲直りできてよかった!!

隣の席に氷河くんがいる

それだけでうれしい…

目が合うと笑ってくれる


恋って不思議

ほんの少しのことで、うれしくなったり不安になったり


授業にも集中できないよ〜!!



キーンコーンカーンコーン

もう4時間目が終わった

早っ!!

「凪桜〜!!お昼食べよ♪」

莉夏が言った


「うん♪」

私が返事をしたとき、

「なぁ!池上と藍沢、俺らと一緒に飯食わねぇ?」

振り返ると、そこには

なんと!!

氷河くんと氷河くんの友達の、えっと…狩谷くんだったかな、がいた


「いいよ♪」

莉夏が返事をする

「俺ら食堂で食うから、食堂行かね?」

「うん!いいよ〜」

また莉夏が返事をした

でも…私たち、お弁当だよ?

食堂でお弁当?

いいのかなぁ?




でも氷河くんとお昼、食べれるからいいかな♪


食堂は混んでいた

私たちは氷河くんと狩谷くんがご飯を買ってくるのを待ってからご飯を食べはじめた

緊張する〜!!

莉夏と狩谷くんはいろんな話で盛り上がってるけど…

私と氷河くんはもくもくとご飯を食べていた…

会話がないまま食事終了…

しかも、緊張しすぎてお弁当の味がわからなかった…


教室に戻る途中、莉夏が

「あたし、ちょっと用があるから先に戻っててっ!!」
と言ってきた

えっ!?用ってなんだろ?

「用ってなに?私も行くよ」

すると莉夏は

「凪桜はダメ!!行こっ、狩谷くん!」


えっ?なんで?

莉夏は狩谷くんと一緒にどこかへ行ってしまった…

てゆーか!!

氷河くんと二人きりになっちゃったんですけど!!

どうしよう…なに話せばいいんだろ…?

そんなことを考えていると、ケータイのバイブが鳴った

メールかな?誰からだろ?

相手は莉夏だった

内容は[頑張れ!!!]だった

そっか、莉夏はわざと二人にしてくれたんだ

私は[ありがとう!!頑張るよ!]と返した





とは言ったものの…

なにを話せばいいの!?

えーっと…

ご飯おいしかった?とか…

おかしいよね…

どうしよう…


「なぁ」

氷河くんから話しかけてきてくれた

「今日びっくりしただろ?」

なにがだろう?

あっ!一緒にお昼食べることになったことかな?

「うん、ちょっとね」

「いきなりごめんな」

「ううん、私は氷河くんとお昼、一緒に食べれてうれしかったよ」

私は精一杯の笑顔で言った

氷河くんは

「そっか」

と言って微笑んだ

ドキッ

胸がドキドキする…

笑顔は反則だよ…

思わず顔が熱くなる

そういえば、氷河くんは好きな人いるのかな?

いたらどうしよう…

聞いてみるしかないよね

「ねぇ、氷河くんは好きな人とかいるの?」