もーやだ・・・。

周りの女子はザワついてこっちを?

いや、あたしを睨んでる。

「狙ってるに決まってんじゃん。わざとそーいう風にしてるだけでしょ」

「ムカつく~!何あの態度!どーせ好きなくせに!」

「ちょっと気に入られたからって調子のんなっ」

「あーいう子は痛い目見ないと分かんないんじゃない?」

「キャハハハッ!いいねぇ~」

・・・会話、丸聞こえですけど??

むしろ、どうすればよかったのか教えてよ!

多分、翔だって聞こえてる。

どーにかしろっつのっ!!

「ねぇー。俺の美紀に何かしたらただじゃおかないよ?」

「・・・っ!」

驚いたような顔をしてから、

「え~?何もするわけないじゃん♪ひどぉい」

と、誤魔化す女。

一番、嫌いなタイプだ・・・。

「姫、ちょっと下ろすよ」

急に顔つきが変わる翔。

その女の子のグループに近づき、

1人の腕を握った。

「・・・んとに分かってんの?本気だよ、俺」

「・・・!!」

「痛い目見んのはどっちだろーな?」

ちょっと微笑む翔の目が恐い。

待って。そこまでする必要、ある?