「とおる君は一人で公園にきたの? お父さんとお母さんは?」 まだにこにこしているとおる君に優しく話しかけると 急にむすっとして笑顔を引っ込めた。 「とおる君?」 「とおはパパなんか嫌いなの。パパなんか………嫌…っ………ふぇ。」 ぷくっと頬を膨らませたと思ったら、その大きな瞳からまた涙が零れてきた。