「あのさ…」


「な、なんでございますか!?」


「もうちょっと近くに来ない?」


星蘭が部屋の真ん中にいるとはいえ。


大きい部屋のため、ベッドと距離がある。


「いやいや!!滅相もないです!!」


手と首をブンブン振り回す。


「ってか、星蘭なんで敬語…」


ため息をつく。


「なんでもいいから、大人しく来いっつーの!」


ブンブン振り回す星蘭の腕を掴み、無理矢理ベッドへと座らせた。


「とりあえず、落ち着け!な!?」


しばらく沈黙が続く。


私は、大きく深呼吸。


…うん。


状況が分かってきた。


頭が混乱しすぎて、我を忘れていた。


「ごめん、直樹…」


「別に、気にしてねーから謝んなって」


「うん、ごめ…じゃなくて、ありがとう」


「ん」


ニコっと微笑む。


そんな穏やかな笑顔に、心が和む。