「星蘭の…"元彼"」


「え、マジかよ…」


莉子と直樹は顔を前へと戻し、2人とも屋上へ足を踏み入れた。


変な空気が漂ってる。


ひしひしと身体から伝わってくる。


「ねえ…なんでこちらの校舎にいるのよ」


声が震えてる。


余計に周りに緊張感が走る。


「まあ簡単に言うと…"確かめ"?」


「もしかして…」


「そ。それにしても本当だったんだな。あの神谷と星蘭が付き合ってるって」


私と直樹を見ながら、私たちに向かって足を進めてくる政也。


"確かめ"。


狙いは、私たちか。


「神谷の後つけてきて正解だったよ」


なんなの…こいつ…。


「噂、F組まで広がってるぜ。堂々と交際宣言したって」


1日で、もうF組まで…。