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もう、時は放課後。


今日は一日たつのが、とても早い。


「星蘭!!かーえーろっ!!」


ぴょんと跳ねる莉子。


莉子は本当に可愛い。


背も顔も小さくて、短い髪も似合ってる。


コンテストも予選で落ちたのが不思議で。


まあ、ミス聖南になってしまった私が言っても意味ないか。


教科書を鞄につっこむ。


「うん。帰え「おーい、星蘭。帰んぞ」


私の声が遮ぎられた。


名前を呼ばれたせいか、その声のほうを無意識に向いてしまう。


そこには。


ドアの端に手をかけた、神谷直樹がいた。


「え…なんでいんの…」


「つべこべ言ってねーで、早く用意しろよー」


なんていいながら、あいつは私のほうへと近付いてくる。


私はなぜか、あいつから目を離せない。