「星蘭の結論から言うと、俺に安心感を抱いてるってことになるけど?」


「なっ―…」


どうだと言わんばかりに、にやりと笑う直樹。


……やばい。


――――核心を突かれた。


私の体温は、まだまだ急上昇。


本当にどうしたらいいの?


逃げ場がない。


「べ、別に関係ないし!も、もう話したんだから終わり!」


私は、直樹の手を振り払うように後ろを向いて逃げようとした。


が、その瞬間。


「きゃ…っ!」


「ごめん…いじめすぎた…」


私は、直樹の腕の中に包まれていた。


囁く息がかかるほど近い。


優しいその腕、その体温が心地いい。


なんて、いいことばっかり思ってしまう私がいる。


私は。


私は、あなたが好き。


でも、言えないんだよ?


なのに。


なんでこういうことするの?


そんなちょっとでも期待してしまうようなことしないでよ―…。