体は熱くてとろけそう。


頭の中は真っ白。


直樹の言葉に答えられない。


……いや、考えることさえままなっていない。


「あれ…いきなりすぎた…?」


さすがに私の放心状態に戸惑う直樹。


どうしよう。


どうしよう、どうしよう。


どうなってるの?


「星蘭!星蘭!」


「はっ…な、直樹…」


直樹が名前を呼び、肩を揺らしてくれたおかげで意識がはっきりした。


「よかった―…っ」


直樹は私の両肩に手を置いたまま頭をがくりと垂らす。


「え…?」


「もしかして思い出したのかと思った」


ため息も漏らす。


「直樹…」


「…やっぱり俺とはキスできるじゃん」


そう言って、直樹は顔を上げた。