逆に直樹の服装はといいますと。


じんべいを着ていました。


何も言わないけど、もちろんその姿は見とれるほど格好いいわけで。


道行く人みんな直樹を見ていく。


それにちょっとばかりの嫉妬と私の隣にいる直樹の安心感とが交じりあう。


「直樹!」


少し勢いずいた私の声に反応し、直樹と視線があった。


そして。


「ありがとね」


私は笑顔を直樹に向けた。


この意味には、誘ってくれたことや褒めてくれたことはもちろん。


今まで色々助けてくれたことに対しても。

なのに。


「あーやっぱだめだ!」


また顔が赤くなった直樹は、両手を顔に当てて隠した。


私はその意味がわからなかったがすぐに理解する。


「……可愛いすぎて見れない」


その一言で、体温は急上昇。


私も直樹から視線を逸らさずにはいられなかった。