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楽しみな予定があると一週間が早く一瞬に感じる。


花火大会はもう明日に迫っていた。


「浴衣は―……あ!あった、あった」


クローゼットの奥から、浴衣の入った箱をひっぱり出す。


蓋を開けると、藍色に花火が綺麗に輝いている浴衣と赤一色の帯とリボンが姿を見せた。


普通の格好で行こうと思ってたんだけど。


"浴衣着ていきなさい!"


と、莉子に言われた次第です。


浴衣なんて中学生以来着ていない。


久々の浴衣だ。


浴衣を見ると心が躍る。


「ふふふっ、楽しみ」


直樹の服装も気になる。


花火大会より直樹に会えることが楽しみだったりする。