あれはできたうちに入るのか、入らないのか。


俺からの強引なキス。


キスはキス。


星蘭はどう思っただろうか。


でも。


いつものように思い出さなかっただけ。


進歩はした。


俺は、何もしてない。


むしろ、あいつら(樹・春樹)が迷惑かけてる。


これが、治してやるなんて大口叩いたやつか?


それに、治ったと星蘭が思っていたとすれば。


好きなやつがいる星蘭とはお別れ。


その時がきたら。


俺は。


ちゃんと。







―――星蘭に告白しよう。



毎日のように側にいて。


…もうそれ以上は待てない。







結局、気まずい雰囲気のまま逃げ出すように来てしまった。


普通に。


平常心で。


一緒にいる時間を無駄になんかしたくない。


少しだけ気合いを入れた俺は、両手に飲み物を持って星蘭のいるベンチへと足を進めた。